黒猫の額:ペットロス日記

息子は18歳7か月で虹の橋を渡りました

呪文に負けるな

三重県の高校3年生の女の子が「親友」の少年に刺殺された事件があった。少年は女の子から「殺害を頼まれた」と言っていて、亡くなった女の子は「自分なんか生きる価値がない」と学校に告げていたそうだ。

まだ、真相はわからない。当事者の片方が死んでいるのだし、ずっとわからないかもしれない。本当に嘱託殺人なのか、それとも・・。しかし、どちらにしろ言えることは、人生これからのはずだった同じ高校の18歳のふたりともの未来が、大きく損なわれてしまったということだ。

女の子は亡くなったのだし、少年だって、彼女を自らの手で殺害した事実を、忘れようとしても忘れられないだろう。生き残ると、第三者から見て客観的には何の責任がない場合であっても、自責の念がまとわりついてしまうものだ。それが、このケースでは自ら手を下したのだ。これから彼は地獄を味わうのではないだろうか。

気になるのは、この事件に、自殺願望のある少年少女がすごく刺激されているのではないか・・ということだ。彼女はいわゆる自己肯定感がとても低く、7月にも家出して自殺を試みたと報道されている。こういったことを聞いてしまうと、「自己肯定なんかどうしたらできるのか、ダメな自分の自己受容が精一杯だよ」と何とか切り替えて昔に乗り越えたはずのオバサンでさえ、心がうずく。

そうやって、自殺したい気持ちが刺激されてしまった人たちに言いたい。社会や、誰かに刷り込まれた「呪文」に、絶対負けないでほしい。

あなたについて「価値がない」とか「ダメな人間」とか「いなくて良し」とか「社会の迷惑」だとか、ネガティブなことを誰かに言われたり、自分でそう思ってしまったりしたら、「呪文だ呪文だ~これは呪文なんだ~」と上手いことスルーして、真に受けないでほしい。こんな呪文には、決して騙されないでほしい。

後になれば分かるが、こんなことを言っている人たちがいた場合、その人たちは笑っちゃうほど言ったことなんかきれいさっぱり忘れている。きっと、大して意味なく言ってたんだろう。それを、真剣に受け取っちゃって顔を歪ませていたり、呪文に縛られる真面目なあなたを見てるのが面白かっただけなんだ。

真剣に悪意をぶつけられた場合でも・・実は、それはその人の心の問題であって、あなたの問題じゃないよ。優しいあなたはどうにかしてあげようとするかもしれない。でも、それはあなたを否定している側の人が、意識してか無意識かはわからないが、あなたより上に立とうと挑んできている形が、そういった嫌いとかディスる否定表現になっているだけ。そうやって不必要な戦いを他人に挑んでいるその人こそが、自分の心を直視しないといけない事柄だったりする。

そんなのは全然、気にしなくてOK。相手にしなくていい。その人=世界じゃないのだから、嫌われても関係ない。そんな人に認められなくてもいいよ。

大体、人間は神様じゃない。誰も完璧な人間などいない。それがどうして、あなたが生きる価値があるとかないとか、きちんとジャッジできるのか?できないはずだ。そんな声がどこかから聞こえてきたら、「あんたは閻魔大王か!」って心の中で突っ込んでみるのもお勧めだ。

それから、現代の日本人は生きる環境が変えられる。死ぬと決める前に、できるだけ呪文からは距離を置く努力をしてみよう。人間関係は勝ち負けじゃないけれど、あえて「呪文からは逃げるが勝ち」だと言いたい。今すぐ逃げられなくても、逃げる日を夢見て、あれこれ計画を立てたり、逃げる未来を心の糧にしようよ、ね。

その後は、自分に問うて、恥ずかしくないと思う生き方をしていれば・・絶対呪文からは逃げられる。何か、この世の中に役に立っていると自分が思える小さなことが1つでも見つかれば、不格好で失敗だらけで生きていても大丈夫、生きていける。張り子のトラを内側からずっと支え続けるような、呪文に縛られて特別に自分を大きく良く見せる必要なんか、実は全くない。

そして、あなたが何もしなくても、ただそこに存在するだけで助かったり、この上なく幸せになれる他人がいるなんて信じられないかもしれないけど・・本当のことだ。あなたは誰かの宝になれる存在だ。ただ、目の前に開けている扉が、呪文に惑わされて見えなくなっているだけだ。

どうか、呪文に負けないでほしい。自分の周りで起きている本当のことが見えるようになるまで生きてみるのも、悪くないと思うよ。