黒猫の額:ペットロス日記

息子は18歳7か月で虹の橋を渡りました

息子の知らない冷蔵庫

 唐突に、冷蔵庫を買い替えることになり、昨日量販店に行ってきた。

 今の冷蔵庫を使い始めたのは、現在住んでいる住まいの前の場所に入居した時だったと思う。そこを東日本大震災を機に引っ越して出たのだが、そこには5年は住んでいたような気がするので、15年以上は使ったことになる。

 冷蔵庫の寿命ってよくわからない。「電気代が気になるなら、一番電気を消費する冷蔵庫を新しく買い替えましょう」と聞いたことがあるので、10年以上も使っていることが、少々気にはなっていた。

 まだ使えるのかもしれないね、でもゴメンナサイね。明日新しい冷蔵庫がやってくる。中身を全部出して、クーラーボックスに入れなければ。

 今の冷蔵庫は、新品のが届くのと引き換えに業者が明日引き取る。リサイクルに出されるのは分かっているのだが、埃だらけなのも運ぶ業者さんに悪いし、どうかと思い、少しお掃除シートで拭いた。特にてっぺんは埃がたまっていた。

 椅子に乗って上辺を拭いていたら、何やらビニール袋が扉の上部分から外にはみ出していた。

 開けてみると、扉の最上段の棚には、亡き息子のモニラックシロップが新品のまま入っていて、その包みのビニール袋が顔を出していたことが分かった。シロップと、そして使い切りタイプの息子の目薬も、新古品状態で見つかった。

 どうしよう・・・息子の物となると、途端に手が止まる。今日はちょうど、18回目の月命日だしね。もう、1年半が経過していたとは。

 この冷蔵庫の扉に映る自分の姿を見て、息子はクルクル回って自分の尻尾を追いかけ始めたり、扉に向かって威嚇したりしていたことがあったなあ。

 またひとつ、息子の知っている物が家から無くなるんだなあ。

 息子が死んでから、こんなに大きな家具の変更は初めてかもしれない。こうやって、徐々に息子の見知らぬ家になっていくのだろうか。

 そんなことはないか。人間は変わらないんだしね。

 でも、息子が知らない家に住むとしたら、ちょっと嫌だ。ここも、今の冷蔵庫が来た前の家も、その前も、息子と一緒に暮らしていたんだものね。ずっと一緒だった。

 この家も、その前も、リノベーション工事中は仮住まいをする必要があったから、そこも数えると、結構引っ越ししてますね、息子さん。

 新しい家に移るたび、息子は念入りに点検をしていた。新しいルンバが来た時もそうだった。点検しすぎてルンバの箱が倒れ、びっくりして1メートルぐらいも飛んで逃げたっけ。

 そのびっくりぶりが、こちらにはびっくりだった。

 昼間ネットで見た、オリンピックのピクトグラムのパロディー「Nekonadenade」(開会式で話題 ピクトグラム「新競技」、SNSで続々(産経新聞) - Yahoo!ニュース)で息子を抱っこしたくてたまらない気持ちになっていたから、寂しい。月命日だし。 

 シロップと目薬、とりあえず判断は先送りして、そのまま次の冷蔵庫にもしばらく入れておくことになりそうだ。